菅義偉新首相が9月16日夜、首相として初の会見を開いた。「国民のために働く内閣」として新型コロナウイルス対策に特に当たっていくことなどを強調した。菅首相はどのような言葉で国民に自らの船出をアピールしたのか。どんな社会課題に触れ、もしくは触れなかったのか。BuzzFeed Newsはテキストマイニングの手法で分析した。【BuzzFeed Japan/籏智 広太】
テキストマイニングとは、文章を単語レベルで分解し、「ワードクラウド」や単語の出現頻度などを分析するもの。 分析には「ユーザーローカル」のツールを用いた。「ワードクラウド」では文章中でスコアが高い単語を複数選び出し、その値に応じた大きさで示される。 頻出しているものが大きい、使用回数が少ないものが小さいとは限らない。品詞の種類で色分けされ青が名詞、赤が動詞、緑が形容詞、灰が感動詞を表す。
菅首相が強調した言葉は?
与えられた文書の中でその単語がどれだけ特徴的であるかを表している「スコア」を用いて分析した図は上記の通りになる。 名詞のなかで一番高いスコアを得ていたのは「新型コロナウイルス」(73.17)。菅首相が新型コロナ対策を意識していることが一目瞭然だ。 次にスコアが高かったのは「goto」(25.96)で、「GoToキャンペーン」に関する施策をアピールしていることがわかる。たとえば、以下のようなフレーズがあった。 《GoToキャンペーンなどを通じて感染対策をしっかり講じることを前提に、観光、飲食、イベント、商店街など、ダメージを受けた方々を支援をしていきます。 GoToトラベルについては、7月のスタート以来、延べ1300万人の方に御利用いただきましたが、GoToの利用者の感染者は10名にとどまっています。今後も躊躇なく対策を講じていきたい、このように思います》 3番目のスコアが高かったのは「規制改革」(18.74)だった。「縦割り行政」への批判を強め、改革をアピールする狙いがあるようだ。 行政改革担当相には、過去に同じポストの経験がある河野太郎氏を起用し、「縦割り110番」という構想も披露している。 《河野太郎大臣というのは、党の行政改革もやっていましたので、それで任命をいたしました。そして今、お話を頂きましたように、例えば今日の閣僚呼び込みの中で、私、指示として、河野大臣に、例えば縦割り110番みたいな、そうした国民の皆さんからこんなことが現実に起きている、そうしたことを参考にしたらどうだということも、今日は大臣に指示をしてきました》 4~15位は以下の通り。なお、目玉政策として掲げているはずの「デジタル」のスコアはトップ15には入らなかった。 国民(15.66)発足(15.57)既得権益(12.84)前例(9.92)拉致問題(8.94)我が国(8.19)安全保障(7.47)経済(7.32)コロナ(6.30)省庁(6.17)内閣(5.98)大臣(5.49)
Source : 国内 – Yahoo!ニュース