都会暮らしの猿・モンジロー君が、くらしの中の「なぜ?」を深掘りする「疑問解決モンジロー」シリーズ。お祭りや酉(とり)の市とかで、みんなでする手拍子の「三本締め」はなぜ三なんだろう。どんな意味があるのかな? 「三」にちなんで応援の定番、「三三七拍子」の由来も調べてみたよ。(2013年8月28日付の記事を再掲します)
商売繁盛の願い込めて
三本締めは、いつごろからやっているの? 江戸時代の町火消しの伝統を受け継ぐ「江戸消防記念会」(東京都)は行事でよく三本締めをしているので聞いてみたよ。
記念会の資料によると、三本締めは江戸時代初期から式典などで行われてきた。「物事が無事収まりました」という感謝の思いを込め、ひとつの区切りとしてやるそうだ。
リズムの由来を事務局長の須藤晃二さんに聞いた。手拍子は「パ・パ・パン(3回)、パ・パ・パン(3回)、パ・パ・パン・パン(3+1回)」。手拍子9回で漢字の九。これに最後の「パン」が点を意味して、「丸」を表す。「丸く収まりました」という解釈だと言い伝えられているそう。キキッ。三本締めが宴会や納会、結婚式などおめでたい席でされていることに関係していそうだね。
でも、なんで3回繰り返すの? 三本締めといえば、毎年11月に各地で開かれる酉の市。熊手を買ったお客さんに感謝を込めて三本締めをする光景はおなじみだね。浅草のお酉(とり)様で知られる「鷲(おおとり)神社」(東京都台東区)の酉の市。実家が熊手屋を出している書家の橘右之吉(うのきち)さん(63)によると、「三は割れない縁起のいい吉数。ごひいきの関係が壊れずこれからも続くように、お客さんの商売繁盛も続くようにという願いを込めているんだと、両親から教わりました」。ウッキー、縁起を担いでいたんだね。
橘さんは歌舞伎や寄席の演目などを書く江戸文字の書家さん。歌舞伎や落語の舞台でも三本締めをするけど、そこでは「お客様に一本、主催者に一本、演者に一本という解釈もある」んだって。
「三三七」はレガッタの応援から
ところで、手締めは三本締め…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル