「8月に契約を打ち切ります」
昨年5月、神奈川県座間市内のマンション(築30年、67戸)の管理組合は、中堅の管理会社から、管理業務の契約打ち切りを一方的に告げられた。
人件費の高騰を理由に、管理費の3割値上げを提案されたのが昨年1月。4月の総会では、受け入れるかどうかの議論がまとまらず、現状の金額で3カ月延長する提案が管理会社から出された。
3カ月後に再度話し合うことで可決したが、議論は中ぶらりんのまま。5月になって突然、管理会社が打ち切りを突きつけてきた。
「採算が合わなくなり切られたのでは」と、理事長の男性は振り返る。このマンションでは、別の管理会社4社の見積もりを取り、うち1社への委託を決めた。
業界紙「マンション管理新聞」が2019年に管理会社30社を対象に調査したところ、7割の会社が、採算が取れないことなどを理由に管理組合との契約を辞退したことがあると回答した。管理コストの上昇などが背景にあるとみられる。
建物の老朽化や住民の高齢化で、管理が行き届かないマンションも増え始めている。管理は管理会社に委託するのが一般的だったが、自分たちで担う「自主管理」や、一部だけを業者に委託する「部分管理」といったやり方も。資産価値にもかかわる問題だけに、住民自身が向き合うことも大切だ。
でも、一体どうすれば? どんなやり方があるのか?
ここ数年、管理会社から契約を断られる「管理拒否」が増えています。マンション管理は住民が担うのが基本。では、どんな風に関わればいいのでしょうか。いくつかのケースをご紹介します。
「自主管理」が難しくなり……
「管理会社に任せてみては?…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル