「妊娠していませんか?」「交際相手はいますか?」……。所得の低いひとり親家庭に支給される児童扶養手当をめぐり、市役所などの窓口で異性との交際状況などを詳細に尋ねられることが、多くの受給者を悩ませている。8月は年に一度の更新審査の時期にあたり、「まるで母子家庭への罰則」と、当事者らから疑問の声が上がる。
「交際相手と月何回食事に行きますか?」「妊娠していませんか?」。東海地方の女性(41)は、8月上旬、児童扶養手当の受給資格の更新手続きに行った市役所の窓口で、こんな質問の回答を埋めた。
「『ここまで聞く必要ある?』と毎年憂鬱(ゆううつ)。まるで母子家庭になったことへの罰則のようです」と話す。
6年前に離婚し手当を受給する。実家で暮らし、システムエンジニアをしつつ週2回は夜に飲食店で働きながら、中学生の男の子2人を育てる。
児童扶養手当は、ひとり親の生活の安定と自立を目的に支給され、法律婚でなくても、「事実婚関係がある場合は対象外」とされる。
だが、この「事実婚」の定義は…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル