グラフィック・加藤啓太郎
日本で働く外国人の在留資格として、「技能実習」と「特定技能」にはどのような違いがあるのか。
「技能実習」は「日本で学んだ技術を母国に持ち帰る」という目的で1993年に始まった制度で、30年近く続く。今年6月末時点で約32万8千人の実習生がいる。
しかし、実態としては日本の人手不足を補う労働力になってきた。「移民は受け入れない」を建前とする日本で、「裏口」から外国人労働者を受け入れる制度と指摘されてきた。
技能実習の期間は最長5年。転職は原則できず、家族帯同も認められない。特に転職の自由がないことから「奴隷労働」とも批判され、賃金の未払いや人権侵害、労使間のトラブルといった問題が絶えない。
一方、2019年4月に導入された「特定技能」は、外国人労働者を「正面」から受け入れる制度だ。同じ分野なら転職が可能で、自由に職場を選ぶことができる。
特定技能1号の資格では、介…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル