「PCR検査」に次いでメディアで見聞きすることの増えた「抗体検査」。京都大学准教授の宮沢孝幸氏(ウイルス学)は「いま感染しているかどうかを調べるのはPCR検査、あるいは抗原検査だ。人がウイルスに感染すると1週間でIgMという抗体、それから遅れてIgGという抗体が出てくるが、抗体検査は、このIgGを検出することで感染しているか、あるいは過去に感染していたかを判定する。これが政策を実行する上で、何%の人が感染しているかというのは貴重な情報だ。新型コロナウイルスは他のウイルスよりも変異スピードが遅く、型が完全に分かれるまでは年数がかかるので、当面は大丈夫だ。そこで抗体検査で概ね50~60%の人に陽性が出れば感染は収束すると言われているし、そこまででなければと“逃げましょう”という政策になる」と説明。
その上で「難しい問題だが、全員が受ける必要はないと思う。地区あたり1000人くらいを取り出してみれば、感染がどのくらい広がっているのかが分かる。そもそも抗体検査で陽性が出たからといって、必ずしも現在ウイルスに感染しているかどうかがわかるわけではないし、抗体を持っていたとしても再び感染する可能性がゼロになるというわけではないので、結果によって一喜一憂するものでは全くない。“少しは安心はできるかな”という程度だ」と話していた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース