動物をたたくなどの動物愛護法違反(虐待)の疑いがあるとして、神奈川県警が動物愛護団体の施設を家宅捜索した際に、団体から押収した犬や猫計114匹のうち、約80匹の行方が分からなくなった問題で、この団体が19日、神奈川県を相手取り、600万円の損害賠償と犬猫の返還などを求めて横浜地裁に提訴した。
訴えを起こしたのは「レスキュードアニマルネットワーク」(横浜市神奈川区)。訴状によると、同法違反の疑いで告発を受け、県警が2021年9月、藤沢市内にある団体の保護施設を家宅捜索。22年までに犬や猫計114匹を押収したが、県警は犬猫の管理を、団体を告発した関係者に委託し、その後約80匹が持ち去られ、行方がわからなくなったという。
団体側は「県警は押収物の管理や返還義務を負っているのに果たしていない」とし、「犬猫が連れ去られ約2年が経つが、どこにいるか、生きているかどうかも分からない。これはむしろ警察による虐待ではないか」と主張している。
県警監察官室は19日、「訴状が届いていないためコメントは控える」とした。(加藤美帆)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル