約1万2千のため池がある香川県は、1平方キロメートルあたりの「ため池密度」が日本一を誇る。そんな「ため池王国」が直面しているのが、管理者不明のため池の増加だ。農業用が大半で農家の減少が主な原因だが、ため池は使われなくなると、自然消滅してしまうケースもあるという。
高松空港から車で約10分。高松市郊外にある「旧山田池」はその一つだ。
記者はため池が記された以前の地図を頼りに、生い茂った竹の間を進んだ。すると、竹林の中にポッカリとあいた空間が目に飛び込んできた。
土砂や枯れ枝にまみれているが、上からのぞくとため池特有のすり鉢状の形が、わずかに確認できる。
斜面を下り、土砂が堆積(た…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル