ミサイル発射拠点などをたたく「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の保有などを含む安全保障関連3文書改定の閣議決定を控えた16日朝、東京・永田町の首相官邸前では安保3文書改定に反対する市民団体などが緊急の抗議行動を行い、「敵基地攻撃能力いらない」「勝手に決めるな」などと声をあげた。
集会は「憲法9条を壊すな!実行委員会」の呼びかけで午前8時半から始まり、主催者発表で300人が集まった。国会議員も応援演説し、日本共産党の山添拓参院議員は「国会で議論せず、閣議決定で勝手に決めるやり方を許すわけにはいかない」と訴えた。
川崎市の大学3年生の女性(21)は午前9時から大学の講義があったが、「しっかり現場を見たい」と思って集会に駆けつけた。環境問題の解決を訴える友人の姿に刺激を受け、今夏あった参院選を機に政治に関心をもったという。
敵基地攻撃能力の保有で戦争の危険が増すと感じる一方、国民への十分な説明がないことに危機感を覚えてきた。この日の夕方に改定が閣議決定されたが、「まだ諦めたくない。多くの人が関心を持つように訴え続けたい」と話した。(遠藤隆史)
「今までは専守防衛のみの、ほぼ丸腰状態だった。抑止力が一歩前進した」
ペルシャ湾に派遣された経験…
安保3文書・防衛費増額
外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」など3つの文書を改定は、日本の安全保障政策の一大転機となりそうです。多角的にお伝えします。[記事一覧へ]
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル