今冬ニューヨーク・タイムズ(NYT)に「2023年に行くべき52カ所」という記事が掲載された。世界的な大都市、ロンドンが1番目に紹介され、その次には盛岡が紹介された。地元での反響は大きく、記事掲載直後から国内外から観光客が盛岡を目指した。
紹介された都市は各国などで活動する記者たちからの推薦を元に編集者が決めることになっており、盛岡は、神奈川県鎌倉市在住の作家で写真家のクレイグ・モドさん(42)が推薦した。米国の工場地帯で育ち、日本在住歴23年のクレイグさんがなぜ今、東北の人口29万人の都市を推すのか聞いてみた。
―なぜ盛岡を推薦したのですか。
私はこれまでに日本中を何千キロも歩いてまわって、そこで出会った地元の人に話を聞いたりしてきました。その中には普段では電車でただ通りすぎるような中規模の都市もありました。
2年ほど前に、あまり行かないような都市を巡るプロジェクトを立ち上げて、その中の一つに盛岡がありました。例えば、同じく中規模の都市だと函館とか尾道とかも面白い街と聞いていましたが、盛岡については外国人は誰も話題にもしていませんでした。
一般的には東北ってあまり元気がないイメージがありますが、盛岡に実際に行って3泊4日過ごしてみて、魅力的な街だと感動したんです。それでNYTに「盛岡はいいよ」と推薦しました。
元々、日本を記事内で紹介したかった編集者が「日本にそんな所もあるんだ」と面白がってくれたんだと思います。大きな都市のロンドンの次に紹介されたことは良かったですね。盛岡のような中規模都市が目立つ形になりました。
―盛岡を歩いてみて感じたことは。
東京から新幹線で2時間ほど…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル