旧制高校などの寮歌を歌い継ぐ「日本寮歌祭」(日本寮歌振興会主催)が4日、9年ぶりに復活し、東京都荒川区東日暮里のホテルラングウッドで開催された。旧制高校OBや愛好家ら約450人が参加、懐かしい白線帽、法被(はっぴ)姿で母校の寮歌を高唱した。
50回を数えた日本寮歌祭はメンバー高齢化のため、平成22年を最後に一旦終了。その後、いくつかの寮歌祭は続いたが、伝統ある日本寮歌祭の名称をぜひ残したい、として今回、複数の寮歌祭を統合する形で復活することに。中断期間に開催された寮歌祭も合わせて「第59回」とした。
土田実・同祭実行委員長(89)は「日本寮歌祭を終わらせてはならないという思いだった。旧制高校の精神をうたいあげた寮歌を伝えたい」とあいさつ。旧制高校や大学予科、軍学校ら60校近い学校の参加者が「嗚呼玉杯(ああぎょくはい)に花うけて」(旧制一高・東京)、「都(みやこ)ぞ弥生(やよい)」(北大予科)などの寮歌を熱唱した。
寮歌の日本遺産(文化庁所管)認定を目指す動きも進んでいる。日本寮歌振興会会長の園部逸夫(いつお)元最高裁判事(90)は「日本寮歌祭の再開をもって日本遺産登録の原動力にしたい」と意気込んでいた。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース