堀川勝元
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)が東京都多摩市内で所有する土地をめぐり、阿部裕行市長が14日に会見を開き、教団側から「市には土地利用計画を制限する法律上の権限はない」と回答があったことを明らかにした。
教団は研修施設の建設を計画していて、3日から既存の建物の解体工事を始めている。これを受けて市が、宗教法人法に基づく解散命令が出ないことが確定するまで施設を建築しないかを確認する質問書を送っていた。
市によると、回答が届いたのは10日。代理人の弁護士名で5日付で書かれていた。関係者によると、文部科学省の報告徴収・質問権の行使について「違法」とした上で、「解散命令が出される可能性は皆無。土地利用計画に何ら影響を与えない」と主張しているという。
阿部市長は回答について、「建物を建てるときには大きな影響が出ると自覚していると思っていたが、自分たちの解釈を述べているのみで誠実な対応ではない。改めて教団には誠意ある対応を求めたい」と話した。(堀川勝元)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル