旭化成グループの産業火薬製造会社「カヤク・ジャパン」(本社・東京)の東海工場(宮崎県延岡市)で起きた爆発事故で、県警は10日に工場の関係先を業務上過失傷害容疑で家宅捜索する方針を固めた。爆発の原因を調べるため、現場検証に加えて家宅捜索で資料を押収し分析する必要があると判断した。
事故は1日午後1時50分ごろ、工場内の爆薬の原料を加工、貯蔵する「第一洗浄工室」で発生。社員の黒木大地さん(24)=同県門川町=が行方不明になったほか、工場内外で4人が軽傷を負った。
同社によると、建物ではダイナマイトの原料で液体のニトログリセリン約2千キロと、同じく液体の爆薬の原料「ジエチレングリコールジナイトレート」約1100キロを一時的に貯蔵。推定でダイナマイト約3万本分にあたる。いずれの原料も小さな衝撃で爆発しやすい特徴を持つ。
黒木さんは事故当時、同僚2人と爆薬の原料を計量して運搬する作業中で、同僚2人が建物外に運び出した後に建物で爆発が起きた。直前の状況から、黒木さんは建物内にいた可能性があるという。
県警は4日から消防と合同で現場検証を始め、黒木さんの捜索も継続。捜索関係者によると、現場周辺からは衣服の切れ端などが見つかっている。県警はDNA型鑑定で身元の特定を進める方針。
事故をめぐっては、延岡労働…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル