板倉大地
全国で昨年1~11月に受理した110番通報が、930万3573件あった。前年同期より80万646件多く、記録の残る2013年以降で最多だった。通報の内訳では「虚報・誤報」の割合が増加した。
警察庁が「110番の日」の10日に合わせて発表した。スマートフォンなど移動電話からの通報は76・8%。緊急の対応が不要な通報が18・9%を占めた。「虚報・誤報」は22万3426件あり、前年から14・7%増加した。
「虚報」は前年同期より2306件少ない1万6609件だったが、「誤報」は3万883件増え、20万6817件だった。スキーでの滑走中などに衝撃でスマホの通報機能が働き、誤報となるケースもある。警察庁は、スマホの設定を確認して不要な場合は機能の解除を検討するよう呼びかけている。
スマホなどから現場の映像を送れる110番通報の新たなシステムで、昨年1~11月に全国で8716件の通報を受理した。行方不明者の捜索などの「保護・救護」が全体の46・9%だった。
システムは22年10月から試行され、23年4月に本格導入された。23年1~11月に受理した内訳はリアルタイムでの動画が415件、静止画2120件、事前に撮影し保存した動画が408件、静止画5773件だった。
「保護・救護」の次に事故などの「交通関係」が19・8%と多かった。民家の敷地内に侵入した人物を捜索中の警察官が、共有された画像により発見して検挙した事例もあった。(板倉大地)
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル