機転を利かせた勇気ある行動が、貴い命を救った。
2月13日午前2時過ぎ。
暗闇の堤防を走っていると、ヘッドライトの先に突然、無人のシニアカー(電動車いす)が照らし出された。
「あれ、おかしいぞ」
岩手県久慈市田屋町の久慈川沿い。気象庁によると、その頃の久慈市の気温は零下0・4度。タクシー運転手の菖蒲沢(しょうぶざわ)龍治さん(38)は違和感を感じた。
約2時間前に同じ場所を通過したが、その時には見かけなかった水色のシニアカーだった。お客さんを無事に送り届け、約20分後、タクシーで再び戻った。
街灯がない堤防に放置されていたシニアカー。持ち主はどこに?
現場は「門前ポンプ場」の近…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル