日本相撲協会の新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反したとして、協会は11日、大関朝乃山(27)に対し、6場所出場停止と減給50%(6カ月)の懲戒処分を決めた。朝乃山は、幕下以下に転落する見通し。緊急事態宣言下の5月上旬に接待を伴う飲食店に出かけたことが、発覚していた。
朝乃山は5月21日付で引退届を提出していたが、今回については相撲協会が受理しなかった。「今後、程度を問わず協会に迷惑をかける行為を行った場合には、預かっている引退届を受理する」として、朝乃山に誓約書を提出させる。
文春オンラインが夏場所11日目の5月19日にこの件を報じた。協会の当初の聞き取りに朝乃山は「事実無根です」と否定したが、再度の聴取で一転して、報道の一部を認めていた。
これまで不要不急の外出でガイドライン違反と認定された幕内力士では、三役経験者の阿炎(あび)と竜電(りゅうでん)がともに出場停止3場所の処分を受けている。しかし協会は、朝乃山が横綱に次ぐ地位にいる点や、当初の聴取に虚偽の報告をした点を重要視したとみられる。
スポーツニッポン新聞社はこの日、朝乃山の会食に同行していた元記者を諭旨解雇処分にしたと発表した。
また、昨年11月場所まで朝乃山の師匠だった錦島親方(元大関朝潮)も昨年7月~今年3月に複数回、外出禁止期間中に飲酒を伴う会食をしていたことなどが発覚。協会は、本人が提出していた退職届を受理した。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル