記事の後半でレシピをご覧いただけます。
料理研究家の枝元なほみさんは大学卒業後、友人が開いた東京・中野の無国籍レストランでアルバイトし、料理を始めました。「それまでもひとり暮らしで自分で作って食べていましたが、いい加減なものでした」。お客さんにおいしいものを提供するには? 店にある色々なスパイスを使い試作を繰り返しました。
当時、枝元さんは役者を志し劇団に所属していました。劇団の劇場は周囲に飲食店が何もない倉庫街のような場所。見に来たお客さんや劇団員のために食事を振る舞うことになり、レストランで働いていた枝元さんがご飯作りの担当に。
作ったのは、大鍋いっぱいのカレーです。「ほとんど毎日のように、40人から50人分を1人で作っていました」。タマネギをじっくりと炒めて、スパイスを合わせ煮込む。劇団の仲間も手伝ってはくれたけれど「当時は人生の半分くらいタマネギを炒めている気分でした」。
劇団にはお金もなく、具も工…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル