芝野虎丸名人(20)に井山裕太棋聖(31)が挑む第45期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)の第4局が29、30日の2日間かけて三重県鳥羽市の旅館「戸田家」で打たれる。ここまで挑戦者の2勝1敗。挑戦者がタイトル奪取にリーチをかけるか、名人がタイに戻すか。シリーズのゆくえを占う肝の一局となる。
両者の対戦は、6月の本因坊戦七番勝負から井山が7勝2敗と圧倒している。名人戦七番勝負も井山が開幕2連勝したが、第3局は芝野が土俵際まで追い詰められながら辛勝。対井山戦の連敗を4で止めた。
本因坊戦では井山のワンサイドゲームが多かったが、名人戦は3局とも拮抗(きっこう)しており、芝野の追い上げムードが漂う。このまま勢いに乗りたい芝野、流れを引き戻したい井山。両者にとって本局の帰結は単なるスコア以上の意味を持つ。
対戦を前に、芝野は「第3局で一つ勝って、自信がついてきた。第4局はかなり大事な対局だが、あまり星のことは気にせず集中して打ちたい」、井山は「ここまで非常に競った内容になっている。第4局も簡単にはいかないだろう。自分なりに最後まで精いっぱい戦えたらいいと思う」と話した。
持ち時間は各8時間。30日夜までに終局する。立会人は羽根泰正九段。(大出公二)
芝野名人「ハシビロコウでも勝ちたい」~対局前夜に意気込み~【第45期囲碁名人戦第4局】
井山棋聖「簡単にいく相手ではない」~対局前夜に意気込み~【第45期囲碁名人戦第4局】
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル