東京・銀座で解体が進む、建築家の黒川紀章さん(1934~2007)設計の集合住宅「中銀(なかぎん)カプセルタワービル」。1960年に唱えられた前衛建築運動「メタボリズム」の代表作が、年内にも姿を消す。だが、これで全てのカプセル建築がなくなるわけではない。タワービルの「きょうだい」が、いまも信州の森の中に姿を残している。
7月上旬、長野県御代田町の別荘地。木々の間を進むと、急斜面から突き出るようにして立つカプセルが見えた。丸い窓が特徴的だ。
この建物は「カプセルハウスK」という。黒川さんが設計し、タワービルができた翌年の1973年に完成した。建設当時は正面に浅間山を眺められたというが、いまでは木々が伸び、枝葉が視界を遮っていた。
カプセルを応用した一戸建てのモデルハウス
銀座のタワービルは11階建…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル