東海テレビ
滋賀県大津市で保育園児が死亡した事故など悲しい交通事故のニュースが続いていますが、三重県が6月から毎月11日を「横断歩道SOSの日」と定めました。
初日の11日は三重県内260カ所で警察官らがチラシを配るなどし、啓発や取り締まりにあたりました。
新たに指定する背景にあるのは『歩行者妨害』。
道路交通法では「横断歩道を渡ろうとする歩行者がいる場合、車は一時停止しなければならない」と定められています。
しかし、JAFが去年公表した調査結果では、一時停止するドライバーは全国平均でわずか8.6パーセント。実に9割以上が違反しています。中でも三重県は1.4%と、47都道府県でワースト3位です。
実際に津市内で取材してみると…。
(リポート)
「小学生の男の子が渡ろうとしていますが、車は通り過ぎてしまいます。高齢の女性が横断歩道を渡ろうとしていますが、車が1台通り過ぎてしまいました」
このルールを守らない運転に歩行者は…。
女性:
「車の人はなかなか止まってくれませんね」
男性:
「半々も止まらんな。止まんもんだと思って、止まってくれたらいい人だなと思うくらい」
警察庁によりますと過去5年間の車対歩行者の死亡事故は、およそ7割が横断中に起きています。
こうした現状とJAFの調査結果を踏まえ、三重県警は毎月11日をSOSの日に指定。
三重県警交通企画課の担当者:
「『横断歩道SOS』というのは、横断歩道における安全が脅かされているという危機感を持ってもらうことと、さわやかな、横断で、スマイル、と頭文字を取りまして、横断歩道SOSの日と名付けました」
さらに警察は啓発だけではなく取り締まりも強化しています。
近鉄津新町駅近くの横断歩道。高校生の通学路にもなっているところで取り締まりを始めると、すぐに奥から来た白の車が、横断する女性と男性の間を走り抜けました。
パトカーからの声かけ:
「右に曲がります。横断歩道の違反です!」
警察はこの運転を危険と判断。運転手に警告しました。
また、女子高生2人が横断しようとしますが、後ずさり。手前の車は止まっていましたが、反対車線の車が止まらなかったのです。
三重県警交通企画課の担当者:
「何とか停止率が上がるように、引き続き広報、啓発、指導、取締りをしっかりしていきたいと考えています。三重県では『守ってくれてありがとう運動』というのも同時に推進していきます。横断歩道で渡らせてもらった時に、わたらせてくれた車両に対してにお礼をするとか、笑顔で接するということでお互いが気持ちいい横断につながっていって、さわやかな横断でスマイルとなればよいと考えています」
Source : 国内 – Yahoo!ニュース