土居恭子、小寺陽一郎
横浜市の集合住宅からアミメニシキヘビがいなくなった件で、ヘビが入れられていた木製ケージの鍵が根元から外れていたことが、横浜市動物愛護センターへの取材でわかった。センターは、ヘビが内側から押したことで鍵が壊れた可能性があるとみている。
ヘビは体長約3・5メートル、体重約13キロで、横浜市戸塚区名瀬町の20代男性宅で飼われていた。6日午後9時25分ごろ、男性が「家に帰ってきたら、飼っていたヘビがいなくなっていた」と神奈川県警戸塚署に通報した。6日午前8時ごろに部屋を出て、午後9時ごろ帰宅するとヘビがいなくなったという。
同センターは7日、この男性に事情を聴いた。男性の説明によると、ヘビは逃走直前、幅約60センチ、奥行き約90センチ、高さ約50センチの木製のケージに入れられていた。金属製の鍵がつけられていたが、逃走後は、ケージ本体との接続部に内側から強い力が加わったような形で壊れていたという。
男性の部屋の窓(床からの高さ約50センチ)が開いており、センターは鍵を壊したヘビがここから外に逃げたとみている。
センターによると、アミメニシキヘビは、動物愛護法で飼養などに許可が必要な「特定動物」。男性は、強化ガラスに四方を囲まれた水槽型のケージの中で飼うという前提で市に申請し、市は2017年に許可を出した。ただ、逃走前は、水槽型よりも大きい木製のケージで飼われていた。ケージを変更する場合、市に申請する必要があるが、申請はなかった。
男性はセンターの職員に対して「ヘビの成長で狭くなったので大きめの容器に入れていた。申請は忘れていた」という趣旨の説明をしているといい、センターが飼育環境が変わった経緯を調べている。
神奈川県警の7日の捜索では見つからず、県警は8日も14人態勢で捜す。(土居恭子、小寺陽一郎)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル