日本新聞協会と全国の会員新聞・通信・放送社は、6日に始まる「春の新聞週間」に合わせ、お笑いタレントの横澤夏子さんに、新聞との付き合い方、情報収集の工夫などについて聞きました。
子育てで気づいた情報の大切さ
夫が仕事のために新聞を取っていて、子どもを寝かしつけた後、そのアカウントを使って読むことがある。昔は朝に読むものというイメージがあったけど、今はタブレットで好きな時間に好きな場所で読めるのがありがたい。
小さい頃から郵便受けに新聞がカタンと入るのを心待ちにしていた。お悔やみ欄とか子どもの誕生欄とか、地域の情報を見るのが好きで、学校の先生の離任が発表される日には「自分の人生が変わるかも」って食い入るように人事を見ていた。
今も気になるのは、地元の新潟・糸魚川のニュース。昨年、総合病院で産婦人科の医師が不足して、友人たちも困っていたし、里帰り出産ができなくなるんだとショックを受けた。年末に1人、医師が着任するといううれしいニュースもあった。物語のようにその後を知れることが新聞の良いところだと思う。
SNS(交流サイト)の時代でも、新聞が人を動かすと思ったことがある。ネタ中に赤ちゃんが泣き出してオロオロするお母さんを何人も見て、劇場に臨時の託児所を設けたことがあった。地元の新聞に載せてもらったら、当日来てくださった方の大半が「新聞を見て来た」と。子育て中は、そうした地域とつながる耳寄り情報がとても助かる。
自分も妊娠中や出産後はネット上の情報に踊らされることが多かった。孤独だったり、何もかも新しい環境だったりするからこそ、出どころの確かな情報の大切さを感じた。
子どもも文字を読めるようになってきた。自分は小学校の玄関に貼ってあった小学生新聞を読むのが好きだった。知らない言葉や自分と違う世界を知れるツールなので、何よりの教科書になると思う。
【プロフィル】横澤夏子さん
よこさわ・なつこ 1990年生まれ。新潟県出身。ひとり芸のコンテスト「R-1ぐらんぷり」で、2016年から2年連続で決勝に進出した。3人の子どもを育てながら、バラエティー番組や情報番組、CMなどに出演中。ベビーシッターの資格を持っている。
◇この記事は春の新聞週間に合わせて、日本新聞協会の会員新聞・通信・放送社が共同制作したものです。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル