死刑囚に対し、執行を当日に告知することの是非を問う訴訟の判決が15日、大阪地裁で言い渡される。海外の死刑存置国では、どのように執行を本人に告げているのか。米国の事例に詳しい古(こ)川原(がわら)明子・龍谷大教授(刑法)に、日米の運用の違いと、今回の訴訟の意義について聞いた。
米国では、50州のうち半数近い州が死刑を廃止・停止し、連邦政府も停止しています。執行を続けている州では、遅くとも30日前には執行予定が公表されています。米国の死刑に関する情報を網羅的に扱うNPO団体「死刑情報センター」のウェブサイトでは、数年先までの執行予定と死刑確定者の名前を載せています。
州ごとに異なりますが、州政府は具体的な執行の流れも公開しています。致死薬や銃殺といった執行方法の種類や手続き、家族や宗教者との面会、最後の食事のリクエストなど、細かく書かれています。執行前日に眠れなかったら、睡眠薬を渡したり、カウンセラーと面会したりすることを許す州もあります。
■執行方法の選択、「最後の食…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル