福岡県小郡市の住宅で2017年、母子3人の遺体が見つかった事件の裁判員裁判の論告求刑公判が2日、福岡地裁(柴田寿宏裁判長)であった。殺人罪に問われた夫で父の元同県警巡査部長、中田充(みつる)被告(41)に対し、検察側は「同居する家族を皆殺しにした悪質な事案」と述べ、死刑を求刑した。13日に判決が言い渡される。
起訴内容によると、中田被告は17年6月5日深夜から6日未明にかけ、自宅で妻の由紀子さん(当時38)と長男涼介さん(同9)、長女実優(みゆ)さん(同6)をそれぞれ窒息死させたとされる。
この日に先立ち、11月18日には中田被告が犯人かどうか意見を述べる「中間論告・弁論」があった。検察側は中田被告が由紀子さんと不仲で、殺害の動機があり、自宅に第三者が侵入した痕跡もないとして「犯人であることは明らか」と指摘。一方、弁護側は殺すほどの不仲でなく、痕跡がなくても第三者が侵入した可能性を否定できないと反論し、無罪を訴えている。(角詠之)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル