小林化工(福井県あわら市)が製造し、睡眠導入剤の成分が混入した皮膚病用の飲み薬を服用した70代女性が死亡した問題で、同社が死亡と服用の因果関係があるとみられると県に報告したことがわかった。同社は主治医から聞き取りを進めており、今後も調査を続け、結果がまとまれば独立行政法人「医薬品医療機器総合機構(PMDA)」に報告書を提出する方針。
同社によると、女性は首都圏の病院に入院中の10日に死亡した。同社は11日に死亡を発表し、翌日に小林広幸社長が「責任の重大さを痛感している」と謝罪。服用との因果関係については調査中としていた。
また、服用した中部地方の病院に入院していた80代男性も11月23日に死亡したことが分かっている。持病があり、服用後に浅く眠るような傾眠の症状があったが、服用をやめて一定期間を経て死亡していることから、主治医は服用が死亡の原因とは考えにくいと説明しているという。
同社は20日、健康被害を訴えた患者は19日時点で156人、うち34人が入院または救急搬送されたと発表。服用の影響とみられる交通事故は22件としている。(平野尚紀)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル