斎藤茂洋
神奈川県は、16日に気象庁が発表した津波注意報をめぐり、携帯電話向けの緊急速報メール(エリアメール)が、未明から早朝にかけて最大で計20回配信されていたと発表した。本来は配信しないメールだった。配信システムの委託業者によるプログラム設定ミスが原因で、すでに改修したとしている。
県くらし安全防災局によると、16日午前0時15分に気象庁が津波注意報を出した直後に、初回のメールが県内の沿岸市町向けに自動配信された。その後も断続的にほぼ同内容のメールが送信され、東京湾に面する横浜、川崎、横須賀の3市では午前7時31分までに20回に及んだ。相模湾側の残る13市町でも計8回、メールが送信されたという。
県によると、津波警報が出た場合には気象庁からの情報でメールが送られる。県は警報が注意報に切り替わった際には、引き続き注意をするよう呼びかける目的で、自動的にメールを配信することにしていた。
ところが設定ミスのため、最初に注意報が出た時点でメールが配信されたうえ、その後も気象庁が各地に向けた情報を更新するたびに、システムが神奈川への情報が出たととらえてメールを配信していたという。
県には同日未明から午後にかけ、「うるさい」「眠れなかった」「こんなに多数を送らないように」「これだけ送られると、慣れちゃって大事な時に反応しなくなる」などといった苦情が多数寄せられたという。
神奈川県の黒岩祐治知事はツイッターで、委託先の設定ミスとしつつも県の責任だと説明。そのうえで「業者に責任を押し付ける気はありません。ですから、私が謝罪しています。私自身も寝不足です」と投稿している。(斎藤茂洋)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル