東京・羽田空港の滑走路で日本航空(JAL)と海上保安庁の航空機同士が衝突、炎上し5人が死亡した事故で、滑走路担当の管制官がJAL機に着陸の許可を出した直後に、海保機が交信を始めた可能性があり、JAL機の着陸に気づかなかったとみられることが、関係者への取材でわかった。羽田空港では8日、事故のあったC滑走路の運用が再開した。国土交通省は9日にも再発防止策を発表する予定。
国交省によると、事故のあった2日、海保機は格納庫を出てから地上を走るため「地上管制(グランド管制)」と呼ばれる管制官とやり取りをしていた。その後、通常通り、滑走路に進入するため「飛行場管制(タワー管制)」の管制官とのやり取りに切り替えていた。それぞれに管制官がいた。
グランド管制とタワー管制は周波数が異なるため、地上機は離陸前の誘導路で周波数を切り替える必要がある。
交信記録によると、タワー管制から事故のあったJAL機に着陸許可を出したのは午後5時44分56秒。「滑走路34R 着陸支障なし」だった。それに対してJAL機は午後5時45分1秒に「滑走路34R 着陸支障なし」と復唱している。
一方で、海保機とタワー管制との最初のやり取りは、その10秒後の午後5時45分11秒。「タワー、JA722A C誘導路上です」だ。管制官は「こんばんは。1番目。C5上の滑走路(手前の)停止位置まで地上走行してください」と指示をした。
海保機がこれを復唱後、タワ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル