1971年11月に起きた渋谷暴動事件で、警察官を殺害したとして殺人などの罪に問われた過激派「中核派」の構成員・大坂正明被告(74)に対し、東京地裁は22日、懲役20年(求刑無期懲役)の判決を言い渡した。被告は無罪を主張していたが、判決は、被告を警察官殺害の実行犯の一人と認め、起訴された全ての罪について有罪とした。
高橋康明裁判長は、警察官殺害について「無抵抗の被害者に多数の者が一方的に苛烈(かれつ)な暴行を加え、火炎瓶を投げつけた犯行は残虐かつ非道だ」と指摘。72年に指名手配された被告が長年逃亡を続けたことも「45年以上中核派の支援で逃走を続けた。厳しい非難を免れない」と述べた。被告側は即日控訴した。
判決によると、大坂被告は71年11月14日、東京都渋谷区であった沖縄返還協定に反対するデモに参加。新潟県警から派遣され、警備していた中村恒雄巡査(当時21)を他のデモ参加者と殺意を持って鉄パイプなどで多数回殴り、共犯者が投げつけた火炎瓶によるやけどで死亡させるなどした。
半世紀前の調書の信用性を判断
公判で大坂被告は「殺害現場…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル