全国随一の生産量を誇る有明海のノリに持ち上がった独占禁止法違反の疑い。7日に公正取引委員会が地元漁協などへ立ち入り検査を始め、漁師ら関係者からは戸惑いの声が上がった。
検査を受けているのは、佐賀県有明海漁業協同組合(佐賀市)と福岡有明海漁業協同組合連合会(福岡県柳川市)、熊本県漁業協同組合連合会(熊本市)。いずれも朝日新聞の取材に検査の事実を認め、「真摯(しんし)に対応する」「全面的に協力していく」とコメントした。
ノリの販売枚数・額ともに19季連続日本一の佐賀県。県有明海漁協の深川辰已・参事兼購買部長は「午前9時ごろ、いきなり公取委の職員が来た。どういう理由で立ち入り検査になったのか詳しいことは全然わからない」と困惑気味に話した。
漁協や漁連は、生産者に対して「全量出荷」するよう不当に求めていた疑いがもたれている。政府の規制改革推進会議の答申によると、全量出荷を前提とする誓約書が作られたケースがあったという。
ただ佐賀県有明海漁協側は、「全量出荷」については2年前に公取委から「独禁法に引っかかる」と指摘されたといい、誓約書から「全量出荷」の文言を外すなど、他県とも歩調を合わせて対応済み、との認識だ。
佐賀県で生産したノリは県有…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル