火を付けた棒を回す演舞「トーチトワリング」の練習をしていた名古屋市の男子中学生がやけどを負った事故で、愛知県警は3日、指導にあたった男性教諭(53)を業務上過失致傷容疑で名古屋地検に書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。事故後、市教育委員会は火を使う演舞を中止したが、被害者は転校を余儀なくされ、心身の傷は癒えていない。
事故は2019年7月26日夕、市立守山東中(守山区)の校庭で、当時2年生の男子生徒が同級生約20人と練習中に発生。右腕の長袖に引火し、腕にやけどを負った。捜査関係者によると、男性教諭は棒の先に巻いたタオルの灯油を十分に絞らずに点火するなど、安全対策を怠った疑いがある。
現場には生徒のほか、教諭ら7人がいたが、練習の指導や安全管理は男性教諭が監督していた。
この演舞は「キャンプファイアを盛り上げる」などとして、長年、名古屋市を中心とした県内の小中学校の野外学習などで披露されていた。長さ50~60センチのステンレス棒の先端にタオルを巻き、灯油を染みこませて着火。手で回すなどして演じる。市教育委員会は事故後、火を使う演舞を禁止し、LEDライトなどで代用するよう指導している。
ネットで中傷受け、区外に引っ越し
やけどを負った男子生徒の母親…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル