新型コロナウイルスの感染防止のために広がる休業要請。大阪府、京都府などでは、新刊書店が対象外とされた一方、古書店は「趣味的な要素が強い」として一部が対象に。そんな逆境にも負けず、感染防止に知恵を絞って、求める人に本を届けようとする古書店がある。
大阪府や京都府では、パチンコ店などの遊技施設に加え、床面積が1千平方メートルを超える商業施設の一部にも休業を要請。古書店も対象となる。1千平方メートル以下の場合、休業への協力を依頼している。
京都市左京区の「古書善行堂」は休業の依頼が出る前の今月11日から、臨時休業を続ける。店主の山本善行さん(63)は「いらっしゃいと心から言えない状況では店は開けられない」。
対面販売を重視してきたため、ネット販売はわずか。「このままでは店が終わる」という危機感から、客の好みに合わせて本を選んで配送するサービス「善行堂倶楽部」を始めた。
拡大する臨時休業の貼り紙をした「古書善行堂」。店主の山本善行さんは「いまできることをやる」=京都市左京区、上原佳久撮影
注文があると、好きな作家やこれまでの読書歴を聞き取る。シャッターを下ろした店内で、どんな本なら喜んでもらえるか想像力を働かせながら、5千円、8千円といった予算に合わせて選書する。
ツイッターで告知したところ、…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル