地球温暖化のメカニズムに迫り、予測分野を切り開いてきた気象学者の真鍋淑郎さん(90)が5日、ノーベル物理学賞を受賞することが決まった。同賞には縁遠いとされる気象分野での受賞に、ゆかりの人々は喜びや驚きの声を上げた。
「本当に夢みたい。同級生から、こんな素晴らしい、偉い人が出るなんて」
真鍋さんが子ども時代を過ごした愛媛県の新立(しんりつ)村(現・四国中央市新宮町)で、尋常高等小学校の同級生だった大岡武重さん(89)はこう喜んだ。
当時から成績は優秀。「親戚も優秀だったが、『遊びに行っても(真鍋さんは)いつも勉強してる』と、ぼやいていた」と言う。気象への興味も強く、「『日本は台風が来ないと雨が少ない』と言っていたのを覚えている」。
2018年に真鍋さんがノーベル賞と同じスウェーデン王立科学アカデミーが運営するクラフォード賞を受賞した際は、市内の同級生数人が集まったが、すでに亡くなった人も。大岡さんは「真鍋さんが戻るのは難しいかもしれないが、地元で祝賀会が開かれれば、ぜひ出席したい」と話した。
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元気象庁長官の立平良三さん(89)は、真鍋さんと大学は違ったが、在学中に米国留学した真鍋さんの活躍を耳にしていた。その後真鍋さんと立平さんは、日本気象学会の賞を1966年度にそれぞれ受賞し、式典などで顔を合わせた。その後気象庁長官当時には真鍋さんが訪ねてきたことも。立平さんは「同時代に気象に関わる研究を続けてきた真鍋さんの受賞はうれしい」と語る。
杉正人さん(72)は、気象…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル