2017年のクリスマスイブに、大阪府箕面市の集合住宅で当時4歳の長男に暴行を加えて死亡させたとして、傷害致死などの罪に問われた母親の筒井麻衣被告(28)に対する裁判員裁判の公判が4日、大阪地裁(大寄淳(おおよりじゅん)裁判長)であった。検察側は懲役13年を求刑し、弁護側は改めて無罪を求めた。判決は12日の予定。
検察側は論告で、筒井被告が17年12月中旬から、当時の交際相手の松本匠吾受刑者(26)=同罪などで懲役10年の実刑確定=と知人の大倉敏弥受刑者(22)=同=と共謀して長男歩夢(あゆむ)ちゃんと当時2歳の次男に暴行し、同月24~25日に歩夢ちゃんを死亡させたなどとする起訴内容について「実母でありながら暴力のきっかけをつくり、エスカレートさせた」と指摘。松本受刑者らより責任は重いと主張した。
一方、弁護側は最終弁論で、筒井被告に暴行を指示されたなどとする両受刑者の供述は信用できないなどと反論。筒井被告は歩夢ちゃんが亡くなった際に致命的となる暴力は振るっておらず、両受刑者のエスカレートする暴力を止められなかったなどとして改めて無罪を主張した。
筒井被告は最終意見陳述で「私は2人の子どもを守り切れなかったことを後悔しています。(両受刑者の)暴行を止められなかったのはわかってほしい」などと述べた。(米田優人、多鹿ちなみ)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル