新型コロナウイルスの感染急拡大が続く中、政府の分科会が感染拡大地域での見直しを迫った観光支援策「Go To トラベル」。大阪市と札幌市を発着する旅行の除外は決まったが、政府と東京都などの自治体のにらみ合いが続き、後が続かない。専門家は、危機感が施策に結びつかないことに焦りを募らせている。
「出と入りを止めてこそ感染拡大の防止に資する。そうなると全国的な視点が必要で国が判断すべきだ」
27日の定例会見。「Go To トラベル」の東京都除外について、小池百合子知事はそう強調した。約50分の会見で、トラベルの対応に質問が集中したが、小池知事は都としての方針を示さなかった。
自治体の判断は
政府の分科会は、感染状況が2番目に深刻な「ステージ3相当」と判断された地域はトラベルを一時停止するよう提言。分科会の尾身茂会長は札幌市、東京23区、名古屋市、大阪市がステージ3相当との見解を示している。大阪府の吉村洋文知事や北海道の鈴木直道知事が大阪市や札幌市の除外を容認する中、小池知事は28日夕も「まだ詳細について分からない部分もある。国からの回答をみて今後の対応を考えていきたい」と明言を避けた。
背景には7月のトラベルスター…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル