森下裕介
運転開始から40年超の老朽原発として稼働中の関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)を巡り、地元住民が運転の差し止めを求めた仮処分の申し立てについて、大阪地裁が年内に決定を出す見通しであることがわかった。住民側の代理人弁護士が取材に対し「今月20日までに決定を出す、と地裁から伝えられた」と話した。
運転差し止めは福井県、京都府、滋賀県の住民が申し立てた。仮処分決定はただちに法的な拘束力を持つ。住民側の訴えが認められれば、稼働中の原発としては2016年の関電高浜原発3号機(福井県高浜町)以来2例目、老朽原発では初の差し止めとなる。
美浜原発3号機は1976年に運転を開始。東京電力福島第一原発事故後に定期検査で停止し、21年6月、老朽原発では事故後初めて再稼働した。原発の新規制基準で義務づけられたテロ対策施設の設置のために再び停止したが、今年8月30日に原子炉を起動、9月1日に送電を再開した。(森下裕介)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル