群馬県立高校2年の女子生徒(当時17)が2019年2月に自殺した問題で、県いじめ再調査委員会(八島禎宏委員長)は24日、自殺の背景をまとめた報告書を、山本一太知事に答申した。自殺の原因について「いじめを含む様々な要因がストレスとして働き、自死することになった」としたものの、いじめと自殺の直接的な因果関係は認めなかった。
一方で、20年11月の県教委の第三者委員会による調査結果よりいじめの範囲を拡大して認定したほか、学校の対応について「相談体制が機能していれば、命は守れた」と責任を指摘した。
女子生徒は19年2月に前橋市内の踏切で自殺した。遺族から「学校でのいじめが原因」との訴えを受けて、いじめ防止対策推進法の「重大事態」にあたると判断。県教委の第三者委が事実関係を調査し、20年11月、「自死の要因としては主要なものではない」などと、いじめと自殺との因果関係を認めない調査結果をまとめた。
その後、遺族から再調査の要請を受けて、弁護士や精神科医、心理学などの専門家でつくる再調査委が21年7月に発足。2年7カ月、26回にわたって、第三者委の調査で得られた資料の検討・検証、飼い猫の死の影響など、遺族の要望をふまえた事柄を精査した。同級生らへの新たな聞き取りはしていない。
再調査委がまとめた報告書で…
※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル