10代で親元を離れ、京都の花街に全国から集まる舞妓(まいこ)たちが、舞妓姿で故郷に錦を飾れる貴重な機会が、地元で行われる成人式だ。二十歳を迎えた祇園甲部の舞妓、美月(みつき)さんの「成人の日」の里帰りに同行した。
1月13日午前7時過ぎ。まだ人気の少ないJR京都駅の新幹線ホームに、美月さんの姿はあった。先輩の芸妓、小桃(こもも)さんも一緒だ。地毛で日本髪を結い、白塗りに化粧した舞妓姿は、いやが上にも周囲の目を引く。この日、朝5時に起きて身支度を整えた美月さんは新幹線と在来線を乗り継ぎ、約500キロ離れたふるさと、神奈川県藤沢市で開かれる成人式に出席。式に先立つオープニングイベントとして、舞も披露する。
拡大する在来線に乗り換え、藤沢へ向かう美月さん(左)と小桃さん。ふだん、舞妓姿で在来線を利用することはまずないという=JR品川駅、佐藤秀男撮影
神奈川に帰省する美月さん。どんな思いで歩んできたのか。
京都の舞妓の多くが地元出身者…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル