若冲のニワトリに北斎の版画、快慶の仏像……宇都宮市の栃木県立美術館で開かれている企画展の会場には、日本美術史に名を刻む、そうそうたる作品群が並ぶ。だが、これらはすべて本物ではない。大正から昭和にかけて、美術雑誌の「國華」に掲載された手仕事による複製図版だ。
手がけたのは日本画家の菊川京三(1897~1985)。その業績を「菊川京三の仕事―『國華』に綴(つづ)られた日本美術史」展が、図版や版下など約150点で振り返っている。
老舗雑誌を支えた職人芸
なぜ日本画家が関わったのか。…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル