全国で公立中高一貫校が増え続けている。特に茨城県では、この3年間で県立中高一貫校が10校誕生して計13校になり、注目を集めている。県のねらいは何か。(編集委員・宮坂麻子)
茨城県では今春、中高一貫の県立2校が開校した。県内にある県立中高一貫校は、全員が6年間学ぶ「中等教育学校」が3校、同じ設置者が中学・高校を併設する「併設型」が10校。このほかに、市立中と県立高の「連携型」も1校ある。
その中で、今年度入試の志願倍率が最高だった水戸第一高校付属中学校。今月、中2の教室を訪ねると、習熟度別の数学の授業が行われていた。
生徒は1人1台のノートパソコンを机の上に置き、教科書は開かず画面に表示された問題に取り組む生徒もいれば、自分や友達のノートの画像などを見ながら教員の解説を聞く生徒もいる。
水戸城本丸跡にある伝統校に付属中学が開校したのは、昨春のことだ。1期生の志願倍率は4・5倍、2期生は4・9倍だった。60分授業で数学と英語は先取り学習し、定期試験の代わりに単元テストを実施。探究活動、プロジェクト学習、海外研修などを通し、グローバルな世界へはばたく生徒を育てるという。
記事後半では、校長応募者1700人から選ばれた、ひとり親家庭で育った元文科官僚の公立中高一貫校にかける思いを紹介します。
東大や医学部合格者が急増した学校も
国立の茨城大教育学部付属中…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル