3日午前11時10分ごろ、大分県宇佐市安心院町荘の山名高子さん(79)方で、男女2人が血を流して死亡しているのが見つかった。2人は首を切られており、県警は事件に巻き込まれた可能性が高いとみて捜査を始めた。高子さんは息子の博之さん(51)と2人暮らしで、亡くなったのは山名さん親子とみて、4日に司法解剖して死因を調べる。
県警などによると、2人はダイニングキッチンであおむけに倒れており、近くに血のついた包丁が落ちていた。玄関や勝手口などは施錠されていたが、縁側のガラス戸には鍵がかかっていなかった。室内が荒らされた形跡はないという。
関係者の話では、博之さんは安心院町の郵便局で期間雇用社員として働いており、3日朝に出勤してこないことを不審に思った同僚が自宅を訪問。台所付近のガラスに血が付着していたことから通報し、警察官が男女の遺体を発見した。
勤務先によると、博之さんは1日午後7時15分ごろに郵便局を出た。同僚は「トラブルは聞いたことがない」という。高子さんは米や野菜を育てるなど活発で、1日には庭の木を切っているのを近所の男性が目撃している。
現場は大分県北部の山あいで、田んぼや畑の間に民家が点在。遺体が見つかった民家は三差路に面している。 (吉川文敬、井中恵仁、鬼塚淳乃介)
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