北海道斜里町の知床半島沖で乗客・乗員計26人の観光船「KAZUⅠ(カズワン)」が行方不明になった事故を受け、同船の運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長が、27日午後から記者会見を行う。事故後、桂田社長が公の場で説明するのは初めて。事故当日、なぜ船を出航させたのか、日頃の安全管理は十分だったのか。会社の対応をめぐっては不明な点も多く、桂田社長が何を語るか注目される。
最大のポイントは、「悪天候が予想されたのになぜ出航したのか」だ。23日午前10時の出港の20分ほど前、札幌管区気象台は、高さ3メートル以上の波を予想し、「波浪注意報」を出し注意を呼びかけていた。北海道開発局によると、118番通報があった直後の23日午後1時半時点で、現場周辺の波の高さは約3メートルに達していた。
事故当日、別の観光船関係者は出港直前のカズワンの豊田徳幸船長に「やめておいたほうがよい」と忠告をしていたことが明らかになっている。漁業関係者らからは「無謀だった」などの声が複数上がっており、判断の背景に何があったのか、社長の説明が注目される。
遊覧船を運航するために十分…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル