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28日は2府5県で“過去最多”の感染が確認されるなど、新型コロナウイルスの感染拡大が止まりません。発生当初から多くの患者を診てきた国立国際医療研究センター・忽那賢志先生に話を聞きました。 ◇東京都の重症者数は28日は21人となっています。最大で105人だった“第1波”の時と比べると、数は抑えられています。なぜですか?
今回の6月下旬からの流行の始まりが、若い人が中心に感染をしていて、重症化のリスクの低い人たちが多くを占めているため、今のところは重症者が少なくなっています。また、第1波の時より治療が確立してきています。レムデシビルなど有効性が確認された薬を使用できる環境が整っているということも、重症者を抑えられている要因となっていると思います。 ◇政府は「医療提供体制はひっ迫していない」としています。実際に現場でどう感じていますか?
今この時点では、確かに重症者の数は多くありません。ただ、重症者は、診断されてから少し遅れて重症化します。高齢者も感染している人が増えてきているので、1~2週間経ってから重症者数が増えることを心配しています。 ◇今後、秋冬に大きな流行が来るのではないかとも言われています。このままで大丈夫なのでしょうか?
新型コロナウイルスは、暖かい所よりも寒い所、湿度が高い所よりも低い所の方が、伝播しやすいのではないかという論文が出ています。そうであれば、夏場よりも冬場の方が感染が広がりやすい可能性があります。ただ、我々がすべき感染対策が変わるものではありませんので、今できる感染対策をしっかりしていくことが重要です。新型コロナウイルスは症状が出る前から感染性があるので、症状がない人もマスクをしたり、クラスター対策のために3密を避けるなど、やるべきことを皆でやることで感染拡大を防ぐということが重要だと思います。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース