北海道開発局の工事をめぐる汚職事件などで有罪が確定して受刑した鈴木宗男・参院議員(76)が裁判のやり直しを求めた再審請求で、東京高裁(三浦透裁判長)は25日、請求を認めない決定を出した。
鈴木氏は懲役2年、追徴金1100万円とした有罪判決が2010年に確定。12年に再審請求したが、19年に東京地裁が棄却し、高裁に即時抗告していた。
再審請求で弁護側は、証人尋問を控えた贈賄業者に検察が渡した想定問答集を新証拠として提出し、「虚偽の証言をさせた」と主張した。だが高裁は「尋問シナリオをもとに虚偽証言をさせたとはいえない」とした地裁決定に不合理な点はないと結論づけた。検察が想定問答集を渡した行為の妥当性には触れなかった。
鈴木氏は同日会見し、「憤りの気持ちでいっぱいだ」と述べ、最高裁に特別抗告する考えを示した。(田中恭太)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル