毎年10月に長崎市の諏訪神社で行われる国の重要無形民俗文化財「長崎くんちの奉納踊(おどり)」が、今年は中止になった。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、関係者が12日に協議し、奉納踊の稽古に入ることが難しいと判断した。中止は、昭和天皇の容体が悪化した1988年の以来、32年ぶりという。
くんちは、旧長崎市街の踊町(おどりちょう)が7年に一度、それぞれの町に伝わる自慢の演(だ)し物を奉納する。昨年は「くんちの代名詞」といわれる「龍踊(じゃおどり)」が披露された。
踊町の稽古は、6月1日の「小屋入り」から本格化するため、早期に判断することになった。稽古や打ち合わせでは人々の密集が避けられず、子どもを参加させる保護者からは心配する声も上がっていたという。
この日は踊町や年番町、伝統芸…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル