台風19号について、気象庁は24時間雨量が東海で最大800ミリ、関東甲信で500ミリ、最大瞬間風速は60メートルに達するとの見通しを示している。過去に同じ程度の風雨に襲われた地域は、大規模な土砂崩れ、住宅地や地下街の浸水のほか、樹木が倒れ鉄骨の建造物も壊れるなど、大きな被害に見舞われた。厳重な警戒が必要だ。
記録的な大雨としては、2000年9月の「東海豪雨」では、名古屋市で24時間降水量が観測史上1位の534・5ミリに達した。河川の堤防が決壊し、地下街に多量の水が流れ込んで地下鉄が2日間不通になった。死者7人、2万2千棟が床上浸水した。
東京電機大の安田進・名誉教授(地盤工学)は、今回の19号について「特に関東地方は経験したことのない大雨になりそうで、排水が追いつかず市街地の建物が浸水する『内水氾濫(はんらん)』が心配だ。土砂災害は火山灰でできた斜面や急傾斜地、盛り土で造成した宅地も危険がある」と指摘する。
斜面や扇状地は土砂災害、堤防…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル