月間の利用者が8千万人を超える「食べログ」。飲食店に点数をつける「アルゴリズム(計算手順)」の運用について、東京地裁が独占禁止法違反を認定した。アルゴリズムは今や様々な分野で使われ、透明性確保に向けたルールづくりが国内外で進むが、日本はまだ限定的なものにとどまる。
インターネットを使う人にとって、デジタルプラットフォーム(DPF)事業者が独自に定めるアルゴリズムは、日常生活に欠かせないものになっている。
店舗や商品、サービスをランク付けして表示するオンライン仲介サイトは、飲食店だけでなく、宿泊施設、医療施設、映画や不動産など、幅広い分野で利用されている。アルゴリズムが導き出す順位は、事業活動に大きな影響を及ぼすこともある。
今回の判決は、食べログのアルゴリズム運用が、公表した説明から踏み出していた点を問題視した。DPFの多くは不正防止や営業秘密を理由にアルゴリズムの詳細を開示していないが、不公正な運用が現にあることを示した。
国内外でルール作り、でも日本は…
アルゴリズムの透明性や運用上の懸念は近年、国内外で高まっている。
公正取引委員会は19年の報…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル