飲酒運転による死亡・重傷事故で、当時の運転者の通行目的の27%は外食や宴会などの「飲食」が占めることが警察庁のまとめでわかった。「通勤」も1割近くあった。
秋の全国交通安全運動(21~30日)を前に分析結果をまとめた。2017年~21年の5年間に全国で起きた飲酒運転による死亡・重傷事故2756件について、飲酒運転者の通行目的を調査。それによると、「飲食」が27・0%と最多で、買い物10・2%、親類や知人宅などを訪ねたり冠婚葬祭の式に出たりといった「訪問」9・8%、勤務先との行き帰りの「通勤」9・5%、「ドライブ」5・6%と続いた。
月別の件数では、12月(278件)、11月と4月(247件)、7月(241件)の順に多かった。忘年会や花見、夏の行事などで酒を飲む機会が多い影響とみられる。時間帯別では、午後8時台から午前5時台にかけて「飲食」が占める割合が3~4割と高かった。
「飲食」は、飲食店で酒を飲んで帰る際に起こした事故が含まれる。警察庁は、店側が客に車を運転しないか確認することや、グループの中で運転を担当し酒を飲まない人を決める「ハンドルキーパー」の普及にむけた取り組みを進めていくという。飲酒運転の取り締まりも強化する。(編集委員・吉田伸八)
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル