名古屋で高級腕時計をめぐる商戦が激化している。百貨店が相次いで時計売り場を拡大。「日本最大級」の広さを誇るフロアも誕生するなど、全国注目のマーケットとなっている。高級腕時計商戦がなぜ名古屋で過熱しているのか。専門家からは背景に「土地柄」を指摘する声もあがる。
松坂屋名古屋店(名古屋市中区)は7月6日に時計売り場を新装オープンした。「ロレックス」や「タグ・ホイヤー」などの高級ブランドの時計が光沢を放つ中、1億8150万円の腕時計も「鎮座」する。
「全国の百貨店の時計売り場で、売り上げ日本一」に
同店は約12億円を投じ、売り場を日本最大級の約1200平方メートルに倍増。ロレックスはショップ面積を約3倍に拡大した。広々とした通路に植栽が並ぶなど、「居心地の良さ」を追求したといい、「全国の百貨店の時計売り場で、売り上げ日本一」が目標だ。
同店の長谷場和也・営業2部長は「入りやすく、長い時間楽しめる空間を目指した」とし、「商品に加え、ここで過ごす時間や空間の魅力でも勝負したい」と意気込む。
同店は時計を含むラグジュアリー分野の売り上げが好調で、2021年はコロナ禍前の19年比で16%増に。22年2月期は前年同期比で32%増と、2月期として直近10年間で最高の伸びだった。コロナ禍で海外旅行などに行けなかったことで、マネーが高級品へと流れていると分析する。
上がる客単価、「100万円以上の商品が売れている」
「ライバル」のジェイアール名古屋タカシマヤ(名古屋市中村区)は昨年7月、大名古屋ビルヂングに「ウオッチメゾン」を開業。名古屋駅から徒歩数分というアクセスの良さが売りだ。
ジェイアール名古屋タカシマ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル