裁判で確定した罪を行政権の判断で覆す「恩赦」。政府は天皇の代替わりを機に今秋に実施する考えだが、批判も根強い。民主主義のもとで、恩赦という制度をどう考えたらいいのか。
■「一律」は民主主義と矛盾 小林節さん(慶応大学名誉教授)
恩赦は、もともと国王が認めることによって、犯罪者に対して刑の執行の免除と復権を行うことです。歴史的にも世界中で、国家的な慶事や凶事に際して行使することで国王の権威を示してきました。
ただ、現在の日本は国民主権の民主主義国です。「大御心(おおみこころ)」によって立法権と司法権の決定を覆すという恩赦を行うのは時代錯誤も甚だしい。…… 本文:3,602文字 この記事の続きをお読みいただくには、朝日新聞デジタルselect on Yahoo!ニュースの購入が必要です。
朝日新聞社
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