特殊詐欺事件に関与したとして、神奈川県警は31日、同県警第1交通機動隊所属の巡査蕪木(かぶらき)紀哉(かずや)容疑者(24)=横浜市南区六ツ川2丁目=を窃盗の疑いで逮捕し、発表した。「間違いありません」と容疑を認めているという。
県警監察官室によると、10月7日夕、何者かが横須賀署員を装って横須賀市の80代男性宅に電話をかけ、「口座から現金が不正に引き出された。刑事課員を向かわせてキャッシュカードをとめる」と伝えた後、蕪木容疑者が男性宅を訪問。キャッシュカード2枚を封筒に入れさせ、男性が目を離した隙にプラスチックカード入りの別の封筒とすり替えて盗んだ疑いがある。県警はこのカードで約50万円を引き出したとみている。
寺沢陽公・監察官室長は「警察官として言語道断の行為であり誠に遺憾。被害者をはじめ、県民の皆様に深くおわび申し上げます。今後の捜査及び調査の結果を踏まえ厳正に対処いたします」と謝罪した。
蕪木容疑者は2013年4月に県警に採用された。18年9月から同隊でパトカーに乗務しており、10月7日は休みだった。調べに対し「警察官という立場であるにも関わらず犯罪を犯し、本当にすいませんでした」と話しているという。
特殊詐欺を巡っては、京都府警の30代の男性巡査長=懲戒免職=が、特殊詐欺対策で訪問した70代男性から約1100万円をだまし取ったとして、詐欺罪で起訴されている。
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル